シストレ基礎講座

最近、よく聞くようになったシストレって何だろう?
投資初心者のハピ♪がトレ◎先生にその仕組みを教えてもらいます。


■シストレ(システムトレード)ってどんないいことがある?

ハピ♪ 最近、シストレっていうのをよく聞くようになったんだけど~~~
トレ◎ よく気がついたね。シストレっていうのは、システムトレードのことなんだけど、最近、注目されているのにはリーマンショックが関係しているんだよ。

ハピ♪ またリーマンショック?? 金融にかかわることって、何でもリーマンショックが関係しているんだね。
トレ◎ それだけインパクトが大きかったということだよ。FX(外国為替証拠金取引)っていうのはだいたい2004年くらいから普及し始めたんだけど、2007年のサブプライムローン問題の表面化までは円安傾向だったんだ。ちょっと見てみようか。2004年の1月米ドルは1ドル=106円くらいでしょ? そしてサブプライムローン問題の表面化直前の2008年の6月には1ドル=124円までいったからね。その後、再び円安傾向に戻ったかに見えたんだけど、リーマンショックで完全アウト! って感じでしょ。


2004-2008usdjpy


ハピ♪ 円安だから、みんな儲けやすかったんだね。
トレ◎ その通り。FXは円安でも円高でも儲けられるんだけど、日本人は「売る」っていう取引になじみが薄いからね。外貨を「買う」という方法でFXを実践する人が多いんだ。
だから、徐々に円安になるっていうときには、利益が出しやすいんだね。

ハピ♪ それとシストレとどう関係あるの?
トレ◎ リーマンショックでガーンと円高になったでしょ。それまでコツコツFXで利益を出してきた人は、その利益を一気に失っちゃったんだよ。もう昔みたいに「外貨を買ってしばらく持っていればそこそこ利益が得られる」という状況じゃなくなってしまったんだ。

ハピ♪ 儲けるのが難しくなったんだね。
トレ◎ それでシストレの登場っていうわけさ。
シストレの説明をする前に、シストレを使うとどんないいことがあるのかを見てみようか。

■システムトレード3つのメリット

1 24時間休みなくチャンスが狙える
2 低レバレッジでもハイリターンが期待できる
3 初心者でもプロの売買手法が使える


トレ◎ 大きく分けるとこの3つがシストレのいいところだね。

ハピ♪ 24時間ってどういうこと? ボク、そんなに起きていられないよ。
トレ◎ そうなんだ。FXの取引が行われている外国為替市場っていうのは、24時間取引が行われているんだけど、普通の人は仕事もしなきゃいけないし、眠らなきゃいけないし、とても24時間、FXのことを考えているわけにはいかないよね。
つまり、24時間いつでも投資できるというFXの魅力を生かしきれていないんだ。そこでシストレなんだ。シストレにもいろいろな方法があるけど、自動的に売買してくれるシステムを使えば、ハピ♪ がデートしているときも楽しい夢を見ているときも、パソコンがハピの代わりに売買してくれるんだ。いいと思わないかい?

ハピ♪ それはいいと思うけど、パソコンが勝手に売買して、損しないか心配だよ。
トレ◎ それは2番目のメリットとも関係するんだけど、シストレはリスクを低くして投資できるんだよ。

ハピ♪ ???
トレ◎ シストレだと24時間OKっていうのはわかったよね。たとえば、ハピがいままではいろいろ忙しくて、1日のうちでFXができるのは、3時間くらいだったとするよね。それで1日に1万円くらい儲けたいとすると、その3時間で1万円を確保しなくちゃいけないから、結構、レバレッジを高くして投資しないと無理なんだ。

※レバレッジとは自己資金の何倍の取引をするか、ということ。FXでは現在最高50倍の取引ができる。たとえば、10万円の資金があれば、500万円分の取引ができるということ。

ハピ♪ そうだね。
トレ◎ それがシストレは24時間使えるから、その間に1000円の利益が10回出せれば、1万円になるよね。1回で1万円の利益を狙うよりも1000円の利益を10回狙うほうが簡単ってわけさ。
ハピ♪ そういうものかなあ。でもボクには自信ないけど。
トレ◎ それが3つめのメリットだよ。シストレの場合はプロの使っている方法を簡単にマネできるんだよ。

ハピ♪ じゃあ、ボクに知識がなくても大丈夫なの?
トレ◎ まるっきりFXがわからない人がやったら危険だけど、FXとシストレの基本的なことがわかっていれば大丈夫だよ。
じゃあ、シストレのメリットをもう1回おさらいしておくよ。

1 24時間休みなくチャンスが狙える
普通のトレードは時間に限りがあるけど、
システムトレードは自動売買ができるので
24時間いつでもチャンスが狙える。

2 低レバレッジでもハイリターンが期待できる
トレードの時間が増やせるので
小さな利益を積み重ねていくことで
結果的に大きな利益が狙える。1度に大きな利益を
狙うよりリスクを小さくできる。

3 初心者でもプロの売買手法が使える
プロの売買プログラムを利用できるから
FXに詳しくない初心者でも
プロと同じ利益を期待できる。


■シストレ(システムトレード)ってそもそも何?

ハピ♪ なんかシストレに興味が出てきた!
トレ◎ じゃあ、最低知っておかなければいけないシストレのキホンについて説明するよ。
まず、「シストレ(システムトレード)って何か」、ってことなんだけど、はっきりとした決まりっていうか、定義というのはないんだよ。

ハピ♪ なんだか頼りないなあ
トレ◎ まあまあそう言わずに。たとえば、今日、散歩に行って最初にすれ違った人が「女の子だったら買い」「男の子だったら売り」と決めて売買するのもシストレの一種なんだ。

ハピ♪ まさか!!! そんなんで儲かるとは思えないよ。
トレ◎ 確かにこれじゃ儲からないと思うけど、シストレっていうのはルールを決めて売買をすること。きっちりとしたルールがあればシストレの一種なんだよ。

ハピ♪ 「女の子だった買い」って決めていたのに「やっぱりやめた」っていうのはダメなんだね。
トレ◎ その通り。誰でもそうなんだけど、最初にルールを決めてもそれを守れないというのが、損しちゃう最大の原因といっても間違いじゃないね。
たとえば、「1円、円高になったら損切りしよう」って決めていても、いざそうなると「もう少し待てば戻るかも」なんて思っちゃうんだ。ときにはもどることもあるけど、たいていの場合は損失が大きくなっちゃうのがオチだからね。

ちょっと整理するよ。
システムトレードとは。
ルールを決めて売買すること。


ハピ♪ でも、シストレのメリットって24時間OKとか、プロと同じ方法が使えるっていうことだったよね。
トレ◎ そうだったね。それはシストレ+自動売買のことなんだ。さっきも言ったようにシストレでせっかくルールを決めても、いざとなったとき気持ちが変わってしまったり、仕事が忙しくて注文が出せないこともあるよね。だから、ルールを決めて、その通りに売買をしてくれる自動売買のシステムを使うんだ。それではじめてシストレのメリットが最大限生かせるっていうわけなんだ。

ハピ♪ なんか難しいそうだなあ。
トレ◎ シストレ+自動売買には、すごく高度なものから、初心者にも簡単に実行できるものまでいろいろあるから大丈夫だよ。

■シストレ+自動売買にはどんな方法がある?

ハピ♪ どんな方法なのか早く教えてよ。
トレ◎ 実はシストレっていうのは、海外のほうが盛んなんだ。とくにアメリカは進んでいるね。だから、いま日本で使えるシストレ+自動売買のシステムも海外から入ってきたものがメインなんだ。海外のものっていうとちょっと難しく感じるかもしれないけど、海外の多くの投資家が使っているということはそれだけ、メリットがあるということにもなるから、期待できるでしょ。

ハピ♪ 英語とか無理なんだけど…。
トレ◎ 海外のモノっていっても日本語化されているものがほとんどだから心配ないさ。
海外で有名なシステムには2つあるんだけど。ひとつはメタトレーダー(MT4)。
これはロシアのメタクォーツソフトウェア(MetaQuotesSoftware)社という会社が開発したものなんだ。誰でも無料で使えるってところが大きなメリットだね。

ハピ♪ ボクは無料大好き!
トレ◎ 無料といっても機能はすごいよ。チャートなんか日本のFX会社のものより断然使いやすいからね。自動売買をしなくてもチャートだけMT4を利用している人も多いんだ。

ハピ♪ どんなふうにすごいの?
トレ◎ たとえば、FX会社のチャートだと移動平均線は2本しか表示できないとか、いろんな制約があるけど、MT4なら何本でも表示できるし、海外の投資家が自分で開発したテクニカル分析の指標なんかも公開していて、それを使うことができるんだよ。

これがMT4のチャート画面だよ。
複数のチャートを自由に配置できるし、
テクニカル指標も自由に設定できるんだ。



MT4

ハピ♪ MT4を使うと自動売買もできるんだね。
トレ◎ その通り。チャートを使うだけなら、無料でOKだけど、自動売買をするには、MT4に対応しているFX会社に口座を開く必要はあるけどね。
ハピ♪ いくつくらいあるの?
トレ◎ いまのところ日本ではフォレックス・ドットコム、121証券とか数社ってところだね。

ここで整理すると、MT4にはインディケーター、EA(Expert Advisor)と呼ばれる2つのツールを組み込んで使用するんだ。

インディケーター 
テクニカル指標を表示するためのツールで移動平均線、MACDなど一般的なものから、世界中の投資家が自分でカスタマイズしたツールまでさまざまなものが公開されている。

EA

自動売買プログラム。世界中の投資家やプロが開発したものが数多く公開されている。無料のものもあるが有料のものが多い。


トレ◎ つまり、MT4が利用できるFX会社に口座を開いて、優秀なEAを見つければ、だれでもすぐに自動売買を始めることができるってわけ。
ハピ♪ それで儲かるんだったら、簡単だね。
トレ◎ それで儲かるかどうかは、そのEAがどのくらいの能力を持っているかにかかってくるんだ。だからEAを選ぶのには最低限のFXの知識とシストレの知識が必要ってわけなんだ。
でも心配しなくていいよ。MT4にはEAの能力をチェックする機能も付いているからね。これはバックテストっていうんだけど、そのEAがどのくらいの成績が出せるか過去のデータを使ってテストする方法なんだよ。

ハピ♪ EAのランキングとかあるといいんだけど。
トレ◎ 海外にはEAの比較サイトとかたくさんあるんだけど、日本にはまだないんだよね。でも、だんだんMT4を使っている人が増えてきているから、ブログなんかで情報を提供している人もいるよ。そんなのを参考にするのもいいと思うよ。

ハピ♪ もうひとつあるんだよね?
トレ◎ そうそう。もうひとつは世界中のFX会社に採用されているトレーデンシー社のミラートレードっていうシステムなんだ。トレーデンシー社というのはイスラエルの会社なんだよ。珍しいでしょ。

ハピ♪ なんでミラーっていうの?
トレ◎ プロに近いトレーダーが開発した戦略を「ミラーのように映して取引すること」ができるからこう呼ばれているんだ。

ハピ♪ プロと同じ方法でトレードできるなんてすごいな。
トレ◎ ミラートレードはMT4のように誰でも利用できるものではないけど、採用しているFX会社に口座を開けば無料で利用できるよ。いまのところFXCMジャパンとかFXトレードフィナンシャルなど数社が扱っているね。

これがFXCMのミラートレード画面。
FXCMではシストレステーションって呼んでいるけどね。



ミラートレード

ちょっと詳しく説明すると、ミラートレードもMT4と同じようにプロが開発した売買プログラムを初心者でも簡単に使うことができるのはさっき説明した通り。違うのは、事前にトレーデンシー社が評価をした売買プログラムのみが提供されているということなんだ。
MT4では誰でも売買プログラムを自由に開発して販売することができるから、優秀なものもあれば、それほどでもないものもある。でもミラートレードは実際に検証して評価が高い売買プログラムのみが提供されているというわけ。
それにMT4のEAは有料なものが多いけど、ミラートレードは取り扱いFX会社に口座を開設すれば売買プログラムは無料で使うことが出来るのもいいね。
さらにいうと、ミラートレードで利用できる約1000の売買プログラムはトレーデンシー社によってリアルタイムで監視されているんだ。一度OKを出しても途中で成績が悪くなったりすれば削除されるし、新しいプログラムで優秀なものが出てくれば追加されるんだ。

■シストレのデメリットは?

ハピ♪ デメリットはないの?
トレ◎ まあシストレは初心者でも手間をかけずにプロ並みの運用ができるわけだからこれからもっと普及していくと思うけど注意点はいくつかあるよ。

レバレッジを高くしないこと

 システムトレードは短期間でいい成績を出すのは難しいんだ。ある程度の期間、運用したときにプラスになるよう設計されているからため、レバレッジが高いと利益が出る前に強制ロスカットになってしまう可能性がある。つまり、途中である程度のマイナスになっても強制ロスカットにならないような資金管理をしっかりすることが大事だね。

自分で勝手に判断しない

 シストレをするからには、自分の勝手な判断をなくすことも重要だね。途中でチェックしたときに
「これだけ利益が出ているなら、利益確定したほうがいいかな」とか
「ここまで損失がでているなら、損切りしないと…」なんて考えて、
手動で売買をしてことも多いんだ。それは失敗の元。シストレをやるんだったら、
完全にシストレにしないと、中途半端はダメだよ。

売買プログラム、通貨などを分散する

いくらプロが開発した売買システムだといっても、ひとつにかけるのは危険。
複数のプログラムや通貨に分散したほうがいいよね。

じゃあ、もう一度注意点を整理しておこうか。

■システムトレード3つの注意点

1 資金管理をしっかりする

2 自分で判断しない

3 複数の売買プログラムに分散する